浮世絵の用語 その1
ここでは浮世絵を説明する上で必要な用語の解説を、簡単に説明していきます。
浮世絵の形式
墨摺絵(すみずりえ) | 浮世絵最初期の様式で墨一色だけを用いて摺られたもの。 寛文・延宝期(1661〜81)に江戸で始まった。 |
丹絵(たんえ) | 墨摺絵に朱の色として、鉛に硫黄と硝石を加え焼成した「丹(たん)」で筆彩したもの。 延宝・天和(てんな)期(1673〜84)から享保(きょうほう)(1716〜36)の初期まで行われた。 なお、丹は時を経ると酸化し黒ずむが、これを「丹焼け」という。 |
紅絵(べにえ) | 墨摺絵に丹の代りに紅を使って筆彩を施したもの。 享保の初期に始まり宝歴(ほうれき)期(1751〜64)まで盛んに行われた。 |
漆絵(うるしえ) | 紅絵の発展したもので、墨に膠(にかわ)を混ぜ、漆のような光沢を出したもの。 享保から寛保(かんぽう)期(1716〜44)に流行した。 |
紅摺絵(べにずりえ) | 延亨(えんきょう)期(1744〜47)から作られた、手彩色ではない色摺版画。 版木の隅につける見当(けんとう・複数の版の位置を合わせるために作られたかぎ型の標識) の発明により誕生した。 |
錦絵(にしきえ) | 多色摺の浮世絵版画の汎称。明和(めいわ)2年(1765)の好事家や趣味人の間の 絵暦(えごよみ・絵入りの暦。新年の挨拶に配ったもの。)発行ブームを契機として 作られた多色摺版画。錦のように美しいという意味で、その名を呼ばれることとなった。 |
紅嫌い(べにぎらい) | 錦絵の一種で、紅などの派手な色を使わず、墨や鼠色を中心に紫・緑などを用いた配色のもの。 天明(てんめい)期(1781〜89)から寛政(かんせい)期(1789〜1801)に流行。 紫の多いものを「紫絵(むらさきえ)」と呼ぶ。 |
藍摺(あいずり) | 藍絵(あいえ)とも言う。藍一色、または藍を主として他の色を抑え、藍の濃淡で色調を整えたもの。 舶来の科学染料であった、ベロリン藍(ベルリン藍ともいう。ベロ藍と略す。)を用いる。 文政(ぶんせい)期(1818〜29)の末より始まる。 |
赤絵(あかえ) |
浮世絵の形式
墨摺絵(すみずりえ)
浮世絵最初期の様式で墨一色だけを用いて摺られたもの。
寛文・延宝期(1661〜81)に江戸で始まった。
丹絵(たんえ)
墨摺絵に朱の色として、鉛に硫黄と硝石を加え焼成した「丹(たん)」で筆彩したもの。
延宝・天和(てんな)期(1673〜84)から享保(きょうほう)(1716〜36)の初期まで行われた。
なお、丹は時を経ると酸化し黒ずむが、これを「丹焼け」という。
紅絵(べにえ)
墨摺絵に丹の代りに紅を使って筆彩を施したもの。
享保の初期に始まり宝歴(ほうれき)期(1751〜64)まで盛んに行われた。
漆絵(うるしえ)
紅絵の発展したもので、墨に膠(にかわ)を混ぜ、漆のような光沢を出したもの。
享保から寛保(かんぽう)期(1716〜44)に流行した。
紅摺絵(べにずりえ)
延亨(えんきょう)期(1744〜47)から作られた、手彩色ではない色摺版画。
版木の隅につける見当(けんとう・複数の版の位置を合わせるために作られたかぎ型の標識)
の発明により誕生した。
錦絵(にしきえ)
多色摺の浮世絵版画の汎称。明和(めいわ)2年(1765)の好事家や趣味人の間の
絵暦(えごよみ・絵入りの暦。新年の挨拶に配ったもの。)発行ブームを契機として
作られた多色摺版画。錦のように美しいという意味で、その名を呼ばれることとなった。
紅嫌い(べにぎらい)
錦絵の一種で、紅などの派手な色を使わず、墨や鼠色を中心に紫・緑などを用いた配色のもの。
天明(てんめい)期(1781〜89)から寛政(かんせい)期(1789〜1801)に流行。
紫の多いものを「紫絵(むらさきえ)」と呼ぶ。
藍摺(あいずり)
藍絵(あいえ)とも言う。藍一色、または藍を主として他の色を抑え、藍の濃淡で色調を整えたもの。
舶来の科学染料であった、ベロリン藍(ベルリン藍ともいう。ベロ藍と略す。)を用いる。
文政(ぶんせい)期(1818〜29)の末より始まる.