ここは、自分が集めた、江戸時代に作られた、もしくは今の世にも残っている江戸の文物を通して、
当時の人々の美意識や、その中にある「粋(いき)」を感じとっていただけたら…と思って作ってみたコーナーです。

なお、自分自身は解説するもの下手ですし、余計な口出しは野暮なばかりですので、
注記の方は最低限にとどめたいと思います。(^^;
 

絵草子(えぞうし)

絵草子とは、下のような右綴じの体裁を取った、絵を主体とした大衆向けの小説の総称です。

裏表紙 裏表紙見返し
(左は出版元の広告の項)
表紙見返しと本文1項目 表紙
掲載のものは「犬の草紙」11編下巻 作:笠亭仙果作 画:三代 歌川豊国 嘉永3年(1850年)刊

表紙見返しのいろいろ(玩具関連)

偐紫田舎源氏
(にせむらさきいなかげんじ)
24編上巻
仮名読八犬傳
(かなよみはっけんでん)
3編
仮名読八犬傳
(かなよみはっけんでん)
11編
北雪美談 時代加々見
(ほくせつびだん じだいかがみ)
3編上巻
 

千社札(せんじゃふだ)


神社やお寺で、お堂や社殿、門などにに貼ってある札を目にすることがあると思いますが、それが千社札です。
そもそも千社札の起こりは、神仏に参詣した折に「題名」という自己を表わす姓・名・屋号等をしるした札を納め
家内安全や商売繁盛を祈願して神仏から功徳を頂くという「題名納札」から発しています。

そして後になると、その美やデザインの巧みさを競う風潮も生まれ、品評会や交換会も開かれるようになり、
大型化・高級化は一層進み、「連(れん)」と呼ばれる納札交換の愛好者グループが生まれるほどになりました。

千社札を高所に貼るためには、下段右端の図のような「継ぎ竿」を使い、
人知れず、素早く、貼りにくいところに貼るのが「いき」とされているそうです。
 

根付(ねつけ)


根付とは、煙草入れや印籠(いんろう)などを帯に挟んで持ち歩く時に、帯からずり落ちないようにするために
紐の端に通して付けた、アクセサリーとでもいうべき彫刻です。(今なら、さしずめケータイのストラップでしょうか。)

材料は多種多様におよび、象牙や動物の角、骨、木、竹、金属類、水晶、漆器、陶器、七宝…
など様々で、彫刻されている題材も、生活風俗や物語や伝説上の人物、動植物、器材など多岐に渡っています。
     
迦桜羅(かるら)面   眠り子猫
高さ:4.2cm 角製   高さ:2p 象牙製

 

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